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No.5073 2025.6.6



富士通 ESPRIMO D7011/HX マザーボードを確認してみる








□1.4桁型番で色々変化

レポート No.5072 富士通 ESPRIMO D7011/HX を分解してみた の続きです。

マザーボード全体の写真です。D5xx/J5xxの3桁型番からD70xx/J50xxの4桁型番に刷新され、機構系は色々と細かい部分が変わりましたが、マザーボードのレイアウトに大きな変化は無いようです。Lenovo傘下となってしまったためNECと共通化されるのではないかと心配しましたが、今のところはD588までの富士通レイアウトが踏襲されています。



NVMeスロットは2ヶ所あります。 1ヶ所目は、ドライブ取り付け箇所の横にあります。D588等までと同じ位置です。 チップセットからは遠い位置にありますが、こちらが1番目のスロットとなるようです。しかしこの部分は熱がこもりやすい気がしますので、チップセット近くのスロットを使ったほうが良いでしょう。
未確認情報ですが、機種によってはこの部分のNVMeコネクタの実装が省略されている場合があるようです。
無線LAN用のE keyコネクタは、実装が省略されています。



2ヶ所目は、チップセットのすぐ横にあります。



チップセットです。SRKM5 B560が使用されています。第11世代 CORE-i CPUに対応します。



PCI-Eスロット、SATAコネクタ、USB3.1コネクタ、外部引き出し用USB2.0コネクタです。 USB3.1コネクタは、直接USBメモリが挿せるように、PCI-Eスロットから少し離されて実装されています。PCI-E x4 および x1コネクタは後部に切り欠きがあるため、物理的にx16ボードを挿すことは可能です。ちなみにx1コネクタは、筐体ケースが対応していないため何のためにあるのか気になります。



CPUの電源回路です。ONセミのNCP302045という、特殊なFETが5回路分実装されています。CELSIUS J5010では4回路であったため、第11世代に対応するために電源も強化した感じでしょうか?最大定格は平均45A、ピークで75A。PWM用の入力電圧は4.5〜20V、チップの電源電圧は5V。出力電圧は、外部からPWM信号を入力して制御するようです。出力電圧の設定やフィードバック機能がないのでスイッチングDCコンバータというよりは、保護回路やブートストラップが内蔵されたプッシュプルFETモジュールと考えたほうが良いようです。



上記のNCP302045の近くに、ONセミのNCP81266というチップが実装されています。最大6ch+2ch、2系統の各NCP302045にPWM信号を送る制御コントローラのようです。出力電圧の設定値は intel CPUからSVIDという信号がリアルタイムで送られて、その信号をPWMに変換して出力し各NCP302045をスイッチングさせる仕組みのようです。



オプション用I/Oなどを取り付けるコネクタ部分です。25R256JVFNは、winbond W25R256JV 32MBのFlash ROMで、マザーボードのシルク印刷から推測するとBIOS用のようです。



マザーボード裏面です。部品がいっぱい付いています。D588のときは裏面に部品がまったく付いておらずビックリしたのですが、普通の設計に戻したようです。



VIA VL817-Q7 というチップが搭載されています。USB3.1 Gen1 HUB用コントローラ 4ch対応品です。



LANコントローラには、REALTEK 8111H が使用されています。 CELSIUS J5010にはインテルのチップが使われていたのですが、 ESPRIMOにはREALTEKが使用されています。



nuvoton NCT5583Dというチップが搭載されています。 ファンコントロールや電源制御、PS2やシリアルポートなどのパソコンのI/O機能を統合したチップのようです。



ST Micro STM32F030C8T6 というARM Cortex-M0の汎用マイコンが搭載されています。 CELSIUSにも同じものが搭載されていました。何に使っているのでしょうか?



オーディオチップには、REALTEK ALC897 が使用されています。ゲーミング用マザーボード等にも使用されているチップです。 フロント側に実装されているので、フロント側のピンジャックにヘッドフォンを挿したほうが音が良いと思います。



DIODES PI3EQX1004ZHEXというチップが搭載されています。USB3.1用のリドライバーとのことです。 リドライバーは、USBの配線長を長くするためのエクステンダーICのようです。



DIODES PI3EQX2004ZHE という USB 3.1 Gen-2x2 4ライン対応リドライバーが搭載されています。



VGA端子はオプション扱いです。オプションで付けると写真のように子基板が搭載されます。



背面を見るとNXP 356R1(PTN3356R1)というチップが搭載されています。 DisplayPort信号をVGAに変換するチップのようです。画質は良くないため、外付けのDisplayPortからVGAへ変換するアダプタを別途購入したほうが良いと思います。



続いて CPU交換 について試してみます。




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