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No.1101 2025.10.26



12t 油圧プレスの修理、メーター交換






□ 1.エアが抜けない

原因不明のエアが抜けない、圧力が掛からないという問題が発生していましたが、メーターの不良でした。 メーターを分解して内部の駆動部を軽く押し曲げると、エアが抜けるようになりました。ですが亀裂が発生しているようで、少しでもよじれるような力が加わると再び圧力が掛からなくなります。 メーターの針もゼロに戻らなくなってしまったため、メーターを交換します。





□ 2.メーターの選定

標準のメーターはMETRIC-TONS、US-TONS表示で、1トン、2トン、3トンと読み取ることができます。しかしこのタイプのメーターは、Amazonや海外通販サイトで探してもありませんでした。よってMPa表示の一般的な油圧メーターに置き換えます。‘

(1)必要な最大圧力

12tは、120kN です。  ・・・@

シリンダ直径は、前回のシリンダオーバーホールで約45mmであると分かっています。
45mmは、0.045mです。 ・・・A

シリンダ面積は、Aより (0.045m÷2)×(0.045m÷2)×3.14 = 0.001589625 m2 ・・・B

1N/m2は、1Paです。
@とBより、

120000N ÷ 0.001589625 m2 = 75,489,502 ≒ 76MPa

となります。76MPa以上のメーターであれば良いことになります。
よって今回は、100MPaまで測定可能な油圧メーターを購入します。



(2)ネジのサイズ

メーター側のネジ寸法は、φ19.8mm、ピッチ1.5mmでした。恐らくM20だと思われます。
シリンダ側のネジ寸法は、φ12.9mm、ピッチ19G(1.4mm)でした。恐らくG-1/4だと思われます。
海外通販サイトで売られている油圧メーターでM20に対応しているものはなかったので、G-1/4を購入します。

□ 3.メーターの交換

交換は簡単で、加圧ピストンのバルブを緩めて圧力が掛からない状態にして、メーターをモンキレンチ等で緩めて外します。
新旧比較です。新しいメーターはデジタル式で、変換アダプタを使用しないで直接取り付けられます。




ネジは、割ときつい感じですが、シールテープをひと巻きしておきます。




新しいメーターを取り付けた状態です。苦労したエア抜きも簡単にでき、すぐに圧力が掛かるようになりました。 圧力表示も分かりやすくなりました。





バックライトを消した状態です。数字が大きいので見やすいです。
トンとメガパスカルの変換は、先ほどの計算式で求めると以下のようになります。

1t = 6.3MPa
2t = 12.6MPa
3t = 18.9MPa










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>> 12t 油圧プレスの修理、オーバーホール


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