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No.1100 2025.8.12



12t 油圧プレスの修理、オーバーホール






□ 1.構造は単純

ピストン部分からオイル漏れが発生したので、修理することにしました。
ネットで検索すると修理事例がいくつかあるため、要点のみ記載します。

突然ですがピストンを抜いた状態です。 ピストンは、バネを介してシリンダに固定されており、 油圧ホースを外したシリンダ側の穴の中にバネを固定するピンが入っています。ピンはラジオペンチ等で引き抜きます。




オイル漏れの原因はシールの劣化です。オイルシールは、Cリングで固定されています。オイルシールは厚さ調整のために樹脂製半透明のOリングが挟まっています。




NOK パッキン ODI型 内径35mm外径45mm (モノタロウ注文コード:83179382)を購入して取り付けてみたのですが、厚さが大きすぎて樹脂製半透明のオーリングが取り付けられなくなるため、今回は使わないことにしました。




阪上製作所 GPYパッキン GPY-45(モノタロウ注文コード:00003632)だと、ピッタリハマるのでこちらを使うことにしました。




新しいピストンシールを取り付けた状態です。かなり良い感じです。樹脂製半透明のOリングもキッチリ取り付けできます。




組み付けには、ピストンのバネを引っ張る必要があります。荷物の梱包等に使うビニール紐を輪にして、シリンダー上部の穴から引っ張るのが一番楽で経済的です。
こんな感じで輪にした紐を通します。




ピストンを入れる側に出します。この紐の輪をバネのフックに引っ掛けて引っ張ります。




今回はギリギリの長さですが、もっと長くして大丈夫です。




こんな感じで紐を引っ張って、バネのフックにピンを挿入します。ピン挿入後は、紐をはさみで切って、紐を抜きます。紐を輪にしていれば、フックに紐が残らずに抜き取ることができます。




油圧メーターと油圧ホース連結用のジョイント部分です。シリンダに取り付けるときは、ネジ部分に水道用のシールテープを巻きます。




取り付けた状態です。




新しいオイルはエア抜き用の穴から入れます。
ネジ穴は、管用ネジのインチで1/8" (MLD-G1/8)、9.728mmです。キャップを無くして海外通販にて3/8"を買うと、9.53mmではなく16.662mmの大きな物が届くので注意です。




使用するオイルは、トラスコ中山(TRUSCO) 油圧作動オイル VG46 クリア 1L TO-OH46N-1 がおススメです。 自動車用の油圧ジャッキ等にも使用できます。




エア抜きですが、油圧メーター部分にエアが残りやすいです。
事前に通常の方法でエア抜き部分からエア抜きをしておきます。

油圧メーター部分のエア抜きの方法は、

(1) リリースバルブを閉じてレバーを上げ下げして油圧を掛ける
(2) リリースバルブを開いて油圧を抜く
(3) 油圧メーター部分のジョイントを緩めて、泡が抜けたらすぐ締める

で、(1)〜(3)を繰り返して、(3)で泡が出なくなるまで数回行います。
油圧メーターの緩める部分は、変換アダプタは固定したまま、メーター側を1〜2回転ほど回して緩めます。
このときも油圧ポンプは、ピストンより高い位置に仮置きします。
エア抜き時にポンプをピストンより高い位置に置くのは基本です。



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