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No.0200 2025.12.28
ルネサス RA6T2 (1) マイコン周辺回路、電源回路、デバッグ端子回路を作成
回路図(PDF): RA6T2_0200.pdf (770 KB)
ピンアサイン表(Excel): RA6T2 ピンアサイン 20251223.xlsx (128 KB)
ソースファイル: なし
□ 1.マイコンを64pin変換基板へはんだ付け
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R7FA6T2BD3CFM、64pinを購入しました。
Digikeyなどで購入できます。
まずは2.54ピッチに変換しないと何もできません。
秋月電子にて64ピン変換基板(107365、100円)を購入しました。
マイコンのはんだ付けは、まず変換基板のパット部分にはんだを盛ります。
ブリッジしてもかまいません。
はんだを盛った状態です。
盛ったはんだを、吸い取り線で吸い取ります。吸い取り線には、フラックスを塗ると吸い取り性が向上します。
ちなみにマイコンの1ピン目は、小さい〇部分です。
以後の記事では間違えて貼り付けてしまいましたが、
間違えたほうが実装具合や写真が綺麗なのでそのまま使います。
マイコンを置き、位置を決めたら動かないようにはんだを仮で盛ります。ブリッジしてもかまいません。
位置がずれたら、仮ハンダしたところに小手を充てて、溶かしながら爪楊枝等で位置を修正します。
位置が確定したら、他の数個所にも仮ハンダします。
フラックスをたっぷり塗って、各ピンをはんだ付けします。
フラックスをジャブジャブ塗っておけば、ブリッジせずにはんだ付けできるはずです。
無水エタノールやフラックスリムーバー等を綿棒に付け、フラックスを拭き取ります。
マイコンのはんだ付けが完了しました。
変換基板に、ピンヘッダをはんだ付けします。
ピンヘッダは、秋月電子で購入できます。
ピンヘッダーオス 2×40 (80P) 販売コード 100082 50円
分割ロングピンソケット 2×42 (84P) 販売コード 105780 100円
ピンヘッダは、超音波カッター エコーテック ZO-41U 44,800円 を使用すると綺麗に切断できます。
切断した状態です。
ユニバーサル基板は、海外通販サイトで購入しました。安いところだと、写真のサイズで送料込1枚300円くらいです。
六角スペーサーは秋月で購入しました。1セット4個 90円、販売コード 101861
ピンヘッダは、変換基板側にオス、ユニバーサル基板側にメスを取り付けます。
差し込んだ状態ではんだ付けすると、歪んだりせずに取り付けられます。
フラックスを塗ると、ブリッジせずにはんだ付けできます。
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□ 2.マイコン周辺回路のはんだ付け
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RA6T2マイコンは電源ピンが沢山あり、各々にパスコンの0.1uFをはんだ付けしなければならない鬼畜仕様です。
1608サイズの0.1uFを使用します。秋月で100個入り、200円です。通販コード 105728
チップ抵抗は、1kΩ、10kΩといった基本的な定数はリールで買っておいたほうが便利です。
1608サイズだとユニバーサル基板でピッタリはんだ付けできます。
電線は、AWG30〜26くらいの耐熱電線を使うと便利です。
スズメッキ線はAmazonでも購入できます。
マイコン内部レギュレータ用の0.22uFは購入していなかったので、0.1uFを並列して使います。
0.1uFは、変換基板側に直接はんだ付けしてしまいました。1608サイズ専用の裏技です。
斜めにはんだ付けは難しいのですが、直列は簡単にできます。直列であれば、1005サイズでも不可能ではありません。
マイコンの電源電圧は3.3Vです。入力電圧を5Vに変換し、5Vから3.3Vを変換するようにします。
5V電源は入力電圧が35Vまで対応という、ワイドレンジのNJM7805SDL1-TE1を使用します。
5VはCAN通信などで使用する予定です。リニアレギュレータなどの非スイッチング系を使用する場合、入力電圧と出力電圧の差が無いほど発熱しません。
3.3V電源は、300mA出力可能なAP7333を使用します。10個で150円と激安です。今回はSOT-457(SOT-23)変換基板を使用しましたが、ユニバーサル基板へ直接はんだ付け可能です。SOT-23ではなくSOT-457変換基板を利用した理由は、該当基板(通販コード 115520)の配線が比較的太くて電源回路に最適なためです。
5V電源 NJM7805SDL1-TE1、秋月通販コード 111237 50円
3.3V電源 AP7333-33SAG、秋月通販コード 111360 1パック10個150円
SOT457変換基板 秋月通販コード 115520 1パック5枚200円
セラコンやチップ抵抗にメーカー品を使いたい場合、チップワンストップやコアスタッフで購入するのもおススメです。例えば写真のGRT188R61H105ME13Dは、AEC-Q200対応の車載グレードです。秋月電子では売っていませんが、チップワンストップ等では購入できます。セラコンは、高温対応ほどDCバイアス特性が悪化するため、必要以上の高温対応品は選ばないようにします。3.3V程度までであれば、DCバイアス特性を気にする必要はありませんが。
参考レポート
No.0025 アルミ電解コンデンサとセラミックコンデンサのどちらが良い?
電源回路の部品をはんだ付けした状態です。
電源回路の裏面です。セラコンは裏面にはんだ付けしたほうがスッキリします。
デバッグ端子です。今回はJ-LINK JTAGと、E2 Lite SWD接続の両対応としました。
通常はどちらか使うほうのみ、はんだ付けします。どちらも20ピン2.54ピッチのコネクタを使用しました。
E2 lite SWD接続のピンアサインです。
マイコン側は、このレポートの最初に掲載している回路図を参照してください。
J-Link JTAG接続のピンアサインです。
マイコン側は、このレポートの最初に掲載している回路図を参照してください。
デバッグ端子裏側の配線です。両対応としたため、複雑な配線になってしまいました。
マイコン周辺回路、電源回路もすべて配線した状態です。
マイコンには電源ピンが複数あり、すべて配線する必要がある鬼畜仕様ですので、
配線が複雑になってしまっています。RL78マイコンの場合はシンプルな配線になります。
電源回路、マイコン、デバッグ端子のみのレイアウトです。
これから徐々に増やして行きます。
E2 Liteを使用する場合、矢印のコネクタを使用します。
1.27ピッチ20ピンです。E1にはこのコネクタが無いため、使用できません。
E2 Liteの価格は、秋月電子が9,900円(税込み、送料550円、2025年12月現在)と国内最安ですが、
チップワンストップは、10,384円(税込み、送料無料、2025年12月現在)と、
単品で買う場合はチップワンストップのほうが少し安かったりします。
2.54ピッチ20ピンと1.27ピッチ20ピンの比較です。電線をはんだ付けして、
この2つのコネクタを繋げます。
こんな感じでフラットケーブルを割いて、はんだ付けします。
11〜20ピンは未使用ですので、はんだ付けせずにテープで巻いておきます。
はんだ付け部分は熱収縮チューブ等で保護します。変換ケーブルが完成しました。
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次のレポート
>> ルネサス RA6T2 (2) J-LINK JTAG、E2 lite SWDでデバッグ接続する
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