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No.3028 2025.4.18
2025.4.28 更新


2025年 エントリー価格で仕事に使えるデジカメ TT-WD1300/F3DCWP-01








□1.エントリー価格のデジカメ

2014年頃には、2万5000円台のデジカメが各社から出ていました。
2025年現在では一番安い価格帯が5〜6万円となり、2〜3万円で買えるデジカメがほとんど無くなってしまいました。
2024年発売のPENTAX WG-1000が、約3万円で買える久々の日本メーカーのカメラとなりました。
しかし性能は、DSC-WX350やリコーCX-6等と比べると暗所やマクロがまったく使い物になりません。

がっかりしていたところ、約2万円で買えるのにF値2.0で防水防塵仕様という怪しいカメラを発見しました。 もしホントにF=2.0であれば、室内の暗い場所でも綺麗に撮影できるはずです。




ということで、買ってみました。
Bluemake TT-WD1300 と フィールドスリー F3DCWP-01 は同じ物だと思いますが、
黒色ボディは Bluemake TT-WD1300 のみのようです。

という訳で、
Bluemake TT-WD1300、PENTAX WG-1000、SONY DSC-WX350 の仕事に使える画質対決です。




ちなみにTT-WD1300とWG-1000は、共にIP68で同程度の防水、防塵性能ということになります。
DSC-WX350に防水、防塵性能はありませんが、一番コンパクトです。





結論から言うと、仕事で使える度は
TT-WD1300 ≒ DSC-WX350 >>>> 超えられない壁 >>>>> WG-1000
です。

WG-1000では、ピントが合わないため基板上の電子部品の撮影はできません。
TT-WD1300は、DSC-WX350よりも暗所でも明るく基板上の電子部品も綺麗に取れますが、
マクロでより細かいところを取りたい場合はDSC-WX350のほうが綺麗に取れる場合もあります。


□2.画像比較(基板撮影)

撮影した画像を600x450に縮小しての比較です。写真補正やシャープネス等の加工はしていません。
各カメラごとに同じシーンを5回撮影して、最も綺麗な写真を選定しています。

Bluemake TT-WD1300  基板撮影の写真です。
手ブレ補正機能が付いていないので、若干ブレてしまいます。



PENTAX WG-1000  基板撮影の写真です。
電子式手ブレ軽減機能が付いていますが、TT-WD1300よりもブレ気味です。
F値は3.0〜6.0です。



SONY DSC-WX350 基板撮影の写真です。
若干ブレていますが、やはり一番ハッキリしています。
F値は3.5〜6.5ですが、WG-1000と比べてもかなり暗めです。



Bluemake TT-WD1300  基板上の部品の写真です。
明るくハッキリとした画像です。お値段以上の画質で、同価格帯では最強でしょう。



SONY DSC-WX350 基板上の部品の写真です。
TT-WD1300よりも綺麗ですが、暗くて少しボケ気味です。
しかし2014年発売で、当時の実売価格は2万5000円程度でしたので、脅威のコスパ画質です。



PENTAX WG-1000 基板上の部品の写真です。
色々と努力してみましたが、必ずピンボケしてしまい、うまく撮影できませんでした。
写真のように離してみても駄目でした。基板撮影をメインに考えて購入したので落胆です。



Bluemake TT-WD1300  ICの足とチップ部品の拡大写真です。
ボケずに明るくハッキリとした画像です。ここまで拡大してピンボケしないのは感動です。
デジカメというよりは、デジタル拡大鏡のような画質です。



SONY DSC-WX350 ICの足とチップ部品の拡大写真です。
ここまでのマクロ撮影が限界で、TT-WD1300まで拡大するとピンボケしてしまいます。
デジカメらしい綺麗な画質です。



PENTAX WG-1000 ICの足とチップ部品の拡大写真です。
1時間くらい設定を変えたり色々試して撮影してみましたが、すべてピンボケしてしまいました。
WG-1000でマクロ撮影は無理です。





□3.画像比較(自動車の背面撮影)

自動車の背面は比較的暗いので、暗所撮影の能力が分かります。

Bluemake TT-WD1300  トランスミッション後部の写真です。
若干ブレていますが、全体的に明るめの画像でF値2.0の実力です。



SONY DSC-WX350 トランスミッション後部の写真です。
コントラストが強めな、高性能デジカメらしい綺麗な画質です。



PENTAX WG-1000 トランスミッション後部の写真です。
やはりピンボケ気味です。これでも奇跡の1枚だったりします。





Bluemake TT-WD1300  トランスミッションのプロペラシャフト連結部分の写真です。
LED照明を付けていますが、かなり暗い環境下での撮影です。



SONY DSC-WX350 トランスミッションのプロペラシャフト連結部分の写真です。
TT-WD1300 よりも赤みが掛かっているように見えますが、こちらのほうが実際の色合いに近いです。



PENTAX WG-1000 トランスミッションのプロペラシャフト連結部分の写真です。
DSC-WX350と似たような色合いですが、こちらのほうが暗めに撮影されてしまいます。 カタログ上のF値は若干こちらのほうが低いのですが。。。





Bluemake TT-WD1300  プロペラシャフトセンターベアリングの写真です。
やはり明るく撮影できます。



SONY DSC-WX350 プロペラシャフトセンターベアリングの写真です。
やはり綺麗に撮影できます。



PENTAX WG-1000 プロペラシャフトセンターベアリングの写真です。
真ん中に複雑な形状の物があると、運よくDSC-WX350と遜色のない写真が撮れる場合もあります。





□4.画像比較(強風のラベンダー)

明るいところでの性能も比較してみます。
強風の中でラベンダーを撮影してみます。
天気は曇りです。被写体が動いているので、ブレずに撮るのが大変です。



Bluemake TT-WD1300  曇りの中でのラベンダーの写真です。
ピントがラベンダーではなく草むらに合ってしまい、ラベンダーはボヤケてしまいます。ラベンダーの色は青っぽくなってしまいます。



SONY DSC-WX350 曇りの中でのラベンダーの写真です。
TT-WD1300と同じで、ピントが草むらに合ってしまいます。ラベンダーの発色は原色に忠実です。



PENTAX WG-1000 曇りの中でのラベンダーの写真です。
天気は曇りだったのですが、晴れのような明るさです。ただしラベンダーも原色とは異なってしまい、かなり白っぽくなってしまいます。中央のラベンダーもハッキリクッキリと撮れています。条件が合うと、まれに奇跡的な綺麗さで撮影できます。



Bluemake TT-WD1300  ラベンダーのマクロ写真です。
やはりピントがラベンダーではなく後方の草むらに合ってしまい、ラベンダーはボヤケてしまいます。



SONY DSC-WX350 ラベンダーのマクロ写真です。
これが驚いたのですが、何度撮ってもこのようにハッキリクッキリと撮れます。
強風が吹いているのでブレてしまって当然なのですが、このように綺麗に撮れます。
ソニーの技術力の高さに驚きです。ただしF値が高めなせいか写真は暗めです。



PENTAX WG-1000 ラベンダーのマクロ写真です。
こちらもピントが合わないのか被写体が風でブレてしまっているせいか、ボケてしまいます。



マクロは駄目ダメなWG-1000ですが、少し距離を離してあげると綺麗に撮れます。



晴れの日に撮影した場合はどうなるかも試してみました。曇りの日ほどではありませんが、風は適度に吹いています。
Bluemake TT-WD1300  ラベンダーのマクロ写真です。
やはりピントがラベンダーではなく後方の草むらに合ってしまい、ラベンダーはボヤケてしまいます。



色々と試してみて、攻略法が見つかりました。撮影ボタンを押した状態にしているとピント調整になるのですが、 ピピっと鳴って枠が緑色になる前に、ピント調整中で枠が赤い時にボタンを離せばピント調整が止まります。ですので、ここだ!!という位置でボタンを離して、再度撮影ボタンを押すとこのようにピントが合った写真が撮れます。手動でピント調整できれば良いのですが。
驚異のマクロ性能で、素晴らしい画質です。DSC-WX350でもここまで寄せて拡大した状態で撮影すると、ボヤケてしまいます。



SONY DSC-WX350 晴れの日のラベンダーのマクロ写真です。
曇りの日は、ラベンダーの色が原色に忠実な感じでした。晴れて明るい条件では赤みが強くなってしまい、ラベンダーの色が朱色っぽくなってしまいます。晴れた条件ですが、やはり写真は暗めです。マクロはこの程度が最大で、TT-WD1300の攻略法で撮った写真並みに拡大するとピントが合わずボヤケてしまいます。



PENTAX WG-1000 晴れの日のラベンダーのマクロ写真です。
やはり後方にピントが合ってしまい、ラベンダーがボヤケてしまいます。





□5.Bluemake TT-WD1300、F3DCWP-01 の弱点

マクロ撮影や暗所での撮影において業務で使える性能を持つことが分かりましたが、 いくつか欠点があります。


欠点1 トイカメラと間違われる
無名な会社から販売され、外観デザインもオシャレや高級感がないため、安かろう悪かろうのおもちゃだと勘違いされているようです。

欠点2 互換バッテリー電池が売っていない
Amazonで検索しても、互換バッテリー電池は売っていません。互換どころが純正品も売っていません。2025年4月現在では、楽天等で純正品が少しだけ売られています。

欠点3 シャッターボタンが特殊
普通のカメラはシャッターボタンを半押しするとピント自動調整で、強く押すと撮影です。しかしこのカメラは、ボタンを押すとピント自動調整で、ボタンを離すと撮影です。慣れるまでは、強い違和感があると思います。

欠点4 専用アクセサリーも売っていない
レンズや液晶の保護フィルム、デジカメケース等も売っていません。ボディサイズが普通のデジカメよりも若干大きいため、デジカメケースを買うときは寸法的に問題ないか気を付けましょう。







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