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No.1005 2016.3.11


タブレット、スマホ用保護シートの作り方 後編




100均などで売られている汎用保護シート(フィルム)を使って、市販品の専用シートと同等に仕上げる方法をまとめてみました。
後編は、手作りで最大の難所である四隅の角と、カメラ穴の加工方法についてです。



□1.角の寸法取りとカッティング


前編では、保護シートをタブレットやスマホの寸法に合わせて長方形に切る作業をしました。
手先の器用さに自信がある人なら、裁断機を使用しなくても高精度でカッティングできると思います。

スマホやタブレットの四隅の角は、丸くなっているデザインが主流です。
この隅を丸く切るのが、カッティングの難所です。
カッターで切ろうとしても、うまく丸く切れません。
奇跡的に切れたとしても、半径Rの大きさにバラつきがあり、うまくフィットしません。

採寸1   採寸1


角を丸く切る便利な道具がないか、色々探してみたところズバリの物がありました。
サンスター文具 かどまるPRO という道具です。

採寸1



かどまるPROは、半径3mm、5mm、8mmの円状にカット出来ます。
写真は、コピー用紙の角をカットした実物です。
紙の隅を差し込んで、爪切りのようにパチンと切れます。

カッティング1


角をカットしたコピー用紙をタブレットやスマホの隅に合わせれば、どのサイズがフィットするのが簡単に分かります。
写真の iRULU Walknbook W3Mini 8" の場合、8mmがフィットしました。

カッティング1




他の製品ですが、ナカバヤシ KadoR コーナーパンチ ブラック PKR-101-BK の場合、
半径4mm、7mm、10mmの円状にカット出来ます。
切れ味は、かどまるPROより劣るようですので、注意が必要です。



半径10mmでカットしたい場合は、以下の製品が良いかもしれません。
サンワサプライ製品は全体的に品質が良いので、ハズレはないと思います。




これらの道具を使うことで、簡単に四隅の角をカッティングすることができます。





□2.フロントカメラの寸法取りとカッティング

フロントカメラを利用する機会がない場合、この工程は不要です。
一般的に市販の機種専用保護フィルムには、フロントカメラ用の穴が開いています。
しかしわざわざ開けなくても、多くの場合普通にカメラが使えます。
折りたたみ携帯の頃に流行ったプライバシータイプのフィルムでもない限り、穴を開ける必要はありません。
むしろカメラを守るために、穴を開けない方が良いと思います。

それでも開ける場合は、以下のように行います。


(1)採寸

カッティング済みの保護シートをタブレットやスマホのガラス面に置き、フィッティングに問題がないか確かめます。
このとき、接着面が下になるようにします。
綺麗に合わせて、その時のカメラ位置の中心にマジックで点印を付けます。
この印の位置に穴を開ければ完成です。

穴の大きさは、カメラが直径4mmの場合、2mm以上の誤差を考慮して直径6mm以上の穴を開けます。
誤差の考え方は、前編の縦横の採寸時の考え方と同じです。



(2)穴開け

穴開けは、穴開けポンチ、ハンマー、カッティングマットを使用して行います。

カッティングマットは、100均の物で問題ありません。
ハンマーは、重みがあるものを使います。プラハンや木製ハンマーでは穴が開きません。
金属ハンマーやショックレスハンマーがオススメです。

穴開けポンチは、刃の切れ味が重要です。
色々な物を試してみましたが、安物では綺麗に穴が開きません。
刃先の平面度も重要なポイントです。
TRUSCO製のベルトポンチが比較的安定的に穴を開けることができました。
 
カッティング1



穴開けは、下図のように行います。
テーブルの上だと、テーブルが壊れるので床で行います。
床にダンボールを敷き、その上にカッティングマットを置いて作業します。
穴開けポンチは垂直になるように手で持ち、ハンマーを水平に振り下ろして穴を開けます。
失敗すると切れていない部分が残り、穴が開きません。

そもそも、穴を開ける保護シートは傷を防ぐためのものです。
簡単に穴が開くようでは、保護シートとしての機能が不十分であると言えます。
余った保護シートを使用して、十分に練習してコツを掴んでから本番に臨みましょう。

カッティング1



穴が開いたとしても、穴が実際の位置よりズレていることがほとんどです。
下の写真程度のズレは許容範囲だと思った方がよいです。

カッティング1





□3.受話音スピーカーや照度センサーの寸法取りとカッティング

基本的に、フロントカメラと同じです。
穴を開けなくても、通話音は聞こえます。
穴を開けなくても、バックライトの明るさ調整用の照度センサーは機能します。

これらは長方形の円状になっているため、カッティングの難易度も高くなります。
隅の2点を穴開けポンチで開けます。
円周上の2点を通る位置に金属定規を当てて、カッターで切断します。

カッティング1



一応、こういう物もありますが、切れ味や平面度を修正しないと難しいと思われます。






□4.保護シートの原価

保護シートの原価は、数円と言われています。大量購入で原価を抑えていますので、高い物でも2〜3円くらいのようです。
加工費も、簡単に自動化でき工数も少ないため安く出来ます。
市販されている機種専用の保護シートは、保護シートよりも豪華なパッケージのほうが原価コストが高いようです。
これらが980円などで売られているので、利益率が非常に高い商品であると言えます。
このため旧機種用が100円でたたき売りされていても、あまり損はしないようです。
100均で売られているiPhone用のシートも、利益率が非常に高いと思われます。



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