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No.2705 2024.3.16




サンバートラック TT2 ブレーキキャリバー オーバーホール






□ 1.分解清掃

錆々のブレーキキャリパーをオーバーホールします。
基本は、レポートNo.2010 ブレーキキャリパーの構造とオーバーホール  を参考にしてください。






バンジョーボルトを外して、ブレーキホースを外します。





ブレーキ液が抜けきってしまうとエア抜きが大変になるため、ストッパーで留めます。 写真はストレート製です。





ブレーキキャリパーを外した状態です。





ブレーキディスクはネジ留め等されていないので、引っ張れば外れます。
錆びていて固着している場合は、サービスホールのネジ穴に5-56等の浸透潤滑剤を吹いてから8mmのボルトを締めこんで外します。
レポートNo.2011 ブレーキディスクが外れないときの対処方法  を参考にしてください。






外したキャリパーです。キャリパーをガードするプレートが付いていました。





キャリパーを外すために、エアーを使ってピストンを押し出します。 パンジョーボルトのボルト穴とエアダスターの隙間を埋めるために、ウェス等を挟みます。





エアーで押し出されて外れたピストンです。錆が酷い状況です。





全部分解したら、台所用洗剤とたわしで清掃します。堆積した錆は、マイナスドライバー等で削り取ります。仕上げに真鍮ブラシで錆を落とします。コツは真鍮ブラシも含めて水を沢山使うことです。





ピストンシールの溝にできた錆は、ストレート製のキャリパーホジ郎等で綺麗にします。





綺麗になったら耐熱塗料で塗装します。









□ 2.塗装、組み立て

塗装前にマスキングテープ等でマスキングします。ピストンの摺動部は絶対に塗ってはいけません。 ピストンブーツの取り付け溝は、塗装しても大丈夫です。溝部分も塗装前にキチンと錆を取りましょう。





ブレーキディスクもパッドが当たる面やナックルが当たる面、タイヤのホイールが当たる面をマスキングして塗装すると錆が発生しにくくなります。ベンチレーションの穴付近を塗装します。






他車種のブレーキディスクですが、こんな感じでマスキングすれば間違って塗ってしまうこともありません。





塗装乾燥させて、オーブンで焼いた後の状態です。うまく塗装できたので、組み立てます。
当たり前ですがゴムブーツやゴムシールをオーブンに入れてはいけません。





ブレーキディスクも良い感じで塗装できました。





スライドピンは半月状と円筒状の2種類があります。半月状のピンが下になるように組み付けます。





ピストンの入れ方は、先にピストンブーツをキャリパーに取り付けます。 裏側のパンジョーボルト穴からエアダスターでエアを入れながら、ピストンをブーツに押し込むと簡単に入ります。





キャリパーを組み立てた状態です。






写真は後期のブレーキパッドです。スプリングを使用する前期のブレーキパッドとは構造が異なります。
後期のブレーキパッドは、背面の形状が3種類あります。残量インジケータの金具が付いているバッドを運転席側のピストン側(内側)、 残量インジケータの金具を取り付ける突起が付いているのみで金具なしのパッドを助手席側のピストン側(内側)、 残量インジケータの金具を取り付ける突起が付いていない平らなパッドをピストンのない側(外側)に付けます。





日立製のブレーキパッドHF009Zは、鳴き止め用の角のバリ取りがされていません。角を取ってしまうと、確かにブレーキ鳴りは発生しにくくなりますが、ブレーキディスクがレコードになりやすくなるデメリットもあります。





キャリパーを取り付けます。





良い感じになりました。





ブレーキディスクとパッドを新品にすれば、ここまで綺麗になります。





最後にエア抜きをします。
ブレーキのリザーバータンクは運転席側のダッシュボード横です。





ブレーキパッドの交換等でピストンを押し戻してピストンブーツが膨らんでしまった場合、 ブーツとピストンの間に精密マイナスドライバーを差し込んでエア抜きをします。ブーツに穴を開けたり破らないように気を付けます。









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